礼拝
使徒の働き7章22節〜40節(40年荒野で)
モーセはエジプト人のあらゆる学問を教え込まれ、ことばにもわざにも力がありました。
四十歳になったころ、モーセはその兄弟であるイスラエル人を、顧みる心を起こしました
。そして、同胞のひとりが虐待されているのを見て、その人をかばい、エジプト人を打ち
倒して、乱暴されているその人の仕返しをしました。彼は自分の手によって神が兄弟たち
に救いを与えようとしておられることを、みなが理解してくれるものと思っていましたが
、彼らは理解しませんでした。翌日彼は兄弟たちが争っているところに現われ、和解させ
ようとして、『あなたがたは兄弟なのだ。それなのにどうしてお互いに傷つけ合っている
のか。』と言いました。すると、隣人を傷つけていた者が、モーセを押しのけてこう言い
ました。『だれがあなたがたを、私たちの支配者や裁判官にしたのか。きのうエジプト人
を殺したように、私も殺す気か。』このことばを聞いたモーセは逃げてミデアンの地に身
を寄せ、そこで男の子ふたりをもうけました。四十年たったとき、御使いが、モーセに、
シナン山の荒野で柴の燃える炎の中に現われました。その光景を見たモーセは驚いて、そ
れをよく見ようとして近寄ったとき、主の御声が聞こえました。『わたしはあなたの先祖
の神、アブラハム、イサク、ヤコブの神である。』そこで、モーセは震え上がり、見定め
る勇気もなくなりました。すると、主は彼にこう言われたのです。『あなたの足のくつを
脱ぎなさい。あなたの立っている所は聖なる地である。わたしは、確かにエジプトにいる
わたしの民の苦難を見、そのうめき声を聞いたので、彼らを救い出すために下って来た。さ
あ、行きなさい。わたしはあなたをエジプトに遣わそう。』だれがあなたを支配者や裁判
官にしたのか。』と言って人々が拒んだこのモーセを、神は柴の中で彼に現われた御使い
の手によって、支配者また解放者としてお遣わしになったのです。この人が、彼らを導き
出し、エジプトの地で、紅海で、また四十年間荒野で、不思議なわざとしるしを行いまし
た。このモーセが、イスラエルの人々に『神はあなたがたのために、私のようなひとりの
預言者を、あなたがたの兄弟の中からお立てになる。』と言ったのです。また、この人が
、シナイ山で彼に語った御使いや私たちの先祖たちとともに、荒野の集会において、生け
るみことばを授かり、あなたがたに与えたのです。ところが、私たちの先祖たちは彼に従
うことを好まず、かえって彼を退け、エジプトをなつかしく思って、『私たちに、先立っ
ていく神々を作ってください。私たちをエジプトの地から導き出したモーセは、どうなっ
たのかわかりませんから。』とアロンに言いました。
***神がモーセを動かしてイスラエルの人々を救いました。が、人々にはその感謝が足
なくて、すぐ、忘れてしまうという人たちです。それでも神様は愛してくださり、
見守ってくれています。ただ私たちが神様の働きをさせていただく上で、その器に
ふさわしい者になるために与えられる試練のようなものが荒野であったりするなあ
と思います。そう考えると荒野は決して悪くないし、むしろ、最高の居場所なのだ
。と思えてなりません。