希望の花

ekureshia2005-07-16

ある真夏の日、私の愛する一人暮らしの弟が、

突然死、 しかも死後10日という悲惨な現状が私の 脳裏に深く、大やけどを負った痛みのように

焼きついて離れない。

その場の現状から経済苦のストレスが死に結びついたのでは

ないかと思われる、さまざまな督促状の山、、、。

なぜ、もっと早く気が付いてやれなかったのか

何度も、何度も、自分を責めて眠れない夜が続く。

もうどうあがいても、弟は戻ってこない

そんな時、弟と同じくらいの年で、やはり経済苦で

苦しむ青年がいた、元仕事でお世話になったその青年は

いつも明るく、紳士で好青年、電話にて元気な声を

聞くたびに、こんな人が私の弟であったら、、。

いつしかこの青年と親しくさせていただくうちに

弟を失った悲しみをいやせるような気がして

その青年に感情輸入している自分に気づく

その青年は想像を絶する経済苦の中で

一生懸命戦っていた、人の何倍も働いているのに

このかべは高く、厚く、どうすることも出来ない

この青年のSOSに、弟と重なって私の出来る限りの

ことをして助けたいという思いでいっぱいになった

私の仕事を手伝ってもらうことでわずかだけれど

給料という形でその青年に応援することが出来た。

弟の二の舞になってほしくない、

その思いでいっぱいだった。だが、我が家の経済も

決して楽ではない状態、ともすれば電話が止まったり

ガスが止まったり、子供の授業料が何ヶ月も遅れて

必死で経済苦と戦う現状の中、青年に10万の援助は

半端な気持ちでは出来ない、、、。

ある夜夢を見た、夢の中でその青年がビルから落ちそうに

なり、私はとっさに手をつかんで引き上げようとする

でも私の手に激痛が走り、手の力が抜けそうになる

このままでは青年が落ちてしまう、激痛で気絶しそうに

なりながら、神様、助けて、私に力を下さいと祈っていた。

夢から覚めた次の日、思ってもいないお金が与えられて

我が家の経済苦の波を乗り越える事が出来た。

今ではその青年も新しいパートナーと共に

新しい仕事も見つかり、その道に向かって走り出した。

私はその青年の架け橋になれたらそれでいい

わが愛する心の弟よ、これからの人生に幸多かれと

祈る。又先で困ることがあったら、その時は

心の姉が助けてあげよう。

私は出会う一人一人に希望の光を投げかけて

あげられる心の温かい人でありたい。

今はまだ弟の死のショックによる後遺症で

うつ病に近い症状に悩ませられる日々もあるけど

いつか、この病気からも開放されて

タンポポの花のようにたくさんの人に光を

届ける希望の花に私はなりたい。