命の流れ1
私が母のお腹の中にいる時のこと・・・
どこからともなく聞こえてくる声に、耳を澄まして聞いていた
この声がお母さん、この声がお父さん
これはおじいちゃん・・・一つ一つ確認するようになっていたその時
私のおじいちゃんがいきなり母に、生まれてくる子
がおんなの子だったら、色の黒い子はいらんぞ〜って言った
ビクッとした私はお腹の中でとても悲しくなってしまった
私はいらん子?、わたしは生まれん方がいいのかな?それなのに
一日、一日、生まれる日が近づいていった
日々不安、、、生まれてからおじいちゃんに
嫌われるくらいなら生まれたくないのに、時間はどんどん
進んでいく。こんな色の黒い子が生まれたら母が、おじいちゃんに
いやみを言われて辛いかも、、、お母さんごめんね・・・
とうとうこの世に誕生する瞬間が来てしまった。
せめて母が苦しまないよう安産で出産できるよう
精一杯の努力をしよう。こうして1952年4月11日
生まれつき色の黒い醜いアヒルの子のような私が誕生し
試練の人生のスタートが始まったのである