ペテロの手紙第二2章1節〜22節(心を定める)

しかし、イスラエルの中には、にせ預言者も出ました。同じように、あなたがたの中にも、にせ教師が

現れるようになります。彼らは、ほろびをもたらす異端をひそかに持ち込み、自分たちを買い取ってく

ださった主を否定するようなことさえして、自分たちの身にすみやかな滅びを招いています。そして、

多くの者が彼らの好色にならい、そのために真理の道がそしりを受けるのです。また彼らは、貪欲なの

で、作り事のことばをもってあなたがたを食い物にします。彼らに対するさばきは、昔から怠りなく行

なわれており、彼らが滅ぼされないままでいることはありません。神は、罪を犯した御使いたちを、容

赦せず、地獄に引渡し、さばきの時まで暗やみの穴の中に閉じ込めてしまわれました。また、昔の世界

を赦さず、義を宣べ伝えたノアたち8人の者を保護し、不敬虔な世界に洪水を起こされました。また、

ソドムとゴモラの町を破滅に定めて灰にし、以後の不敬虔な者へのみせしめとされました。また、無節

操な者たちの好色なふるまいによって悩まされていた義人ロトを救い出されました。というのはこの義

人は、彼らの間に住んでいましたが、不法な行ないを見聞きして、日々その正しい心を痛めていたから

です。これらのことでわかるように、主は、敬虔な者たちを誘惑から救い出し、不義な者どもを、さば

きの日まで、懲罰のもとに置くことを心得ておられるのです。汚れた情欲を燃やし、肉に従って歩み、

権威を侮る者たちに対しては、特にそうなのです。彼らは、大胆不敵な、尊大な者たちで、栄誉ある人

たちをそしって、恐れるところがありません。それに比べると、御使いたちは、勢いにも、力にもまさ

っているにもかかわらず、主の御前に彼らをそしって訴えることはしません。ところがこの者どもは、

捕らえられ殺されるために自然に生まれついた、理性のない動物と同じで、自分が知りもしないことを

そしるのです。それで動物が滅ぼされるように、彼らも滅ぼされてしまうのです。彼らは昼のうちから

飲み騒ぐことを楽しみと考えています。彼らは、しみや傷のようなもので、あなたがたといっしょに宴

席に連なるときに、自分たちのだましごとを楽しんでいるのです。その目は淫行に満ちており、罪に関

しては飽くことを知らず、心の定まらない者たちを誘惑し、その心は欲に目がありません。彼らはのろ

いの子です。彼らは正しい道を捨ててさまよっています。不義の報酬を愛したべオルの子バラムの道に

従ったのです。しかし、バラムは自分の罪をとがめられました。ものを言うことのないろばが、人間の

声でものを言い、この預言者の気違いざたをはばんだのです。この人たちは、水のない泉、突風に吹き

払われる霧です。彼らに用意されているものは、まっ暗なやみです。彼らはむなしい大言壮語を吐いて

おり、誤った生き方をしていて、ようやくそれをのがれようとしている人々を肉欲と好色によって誘惑

し、その人たちに自由を約束しながら、自分自身が滅びの奴隷なのです。人はだれかに征服されれば、

その征服者の奴隷となったのです。主であり、救い主であるイエス・キリストを知ることによって世の

汚れからのがれ、その後再びそれに巻き込まれて征服されるなら、そのような人たちの終わりの状態は

、初めの状態よりももっと悪いものとなります。義の道を知っていながら、自分に伝えられた聖なる命

令にそむくよりは、それを知らなかったほうが、彼らにとってよかったのです。彼らに起こったことは

、「犬は自分の吐いた物に戻る。」とか、「豚は身を洗って、またどろの中にころがる。」とかいうこ

とわざどおりです。


***以前よりも増して惑わす者が私たちに近づいてきます。ことば巧みに誘惑しようとしてきます。

   心をしっかり定めて、滅びの奴隷にならないようにしましょう。