Sさんへの手紙

Sさんへの手紙を書いている時、私の過去の記憶が蘇ってきて

懐かしくてこのままにして置けなくて文章をこのような形で

残したいと思いました。どなたかの参考になれば幸いです


『小学校の生徒さん、口が悪いとのこと、うなずけますね、確かに

最近の子どもって心の畑が耕されていなくて、水分不足(愛情不足)

というか、砂漠化した心の子どもが多くなってきたような気がします

以前ミッション系の幼稚園に勤務していた時、一番手がつけられない

男の子がいて、乱暴で、悪いことばかりしていました

その子の口からは乱暴な言葉が飛び交いますが、その子のいいところ

さがしをして、ほめてあげることをして接していきました

すご〜い、力が強くて、たくましいね、かっこいいね、この言葉を

語りかけながら、いつもその子に注目した視線を感じてもらうよう

努めました、そのうち、お願いがあるのだけど・・・一緒に運ぶのを

手伝ってくれると助かるのだけど・・・その子は嬉しそうに手伝って

くれるようになりました。有難う・・・って私が喜ぶといつも

何も言わなくても手伝ってくれるようになって、一年が終わる頃には

クラスのお友達にも人気者になっていました。きっと悪い言葉が

出る時は心のSOSかもしれないと思います。

以前ある方が私に聞きました。暴走族をどう思いますか?

私は人の迷惑も顧みない人たちは嫌いです。その人たちの心理が

わからない・・・と答えました。そうしたらその人はこう答えました

確かに悪いことをしているね。道路を逆走したりすることはとても危険で

命だってあぶないのに、彼らはその命を張ってブ〜ンブ〜ン音を鳴らす

なぜだと思いますか?彼らはおれたちはここにいるんだ・・・という心の叫び

のように私には聞こえる。彼らのそのエネルギーをいい方向に導いてあげること

ができたら、普通の子ども以上にすごい力を発揮することができる・・と

目をきらきら輝かせて語ってくれた方がいたのを思い出しました。

私はその人のおかげで、人と接する時の受け取り方が変わって

人生のものさしを正しく、使うことができたように思います