無名の文学青年の作品

ある冬の夜
よし子「ねえママ?」
ママ 「なあに」
よし子「聞いてもいい?」
ママ 「いいわよ」
よし子「寒い朝、あったかいお布団をでるの嫌じゃない?」
ママ 「そうね、確かに嫌よね。
    でもね、ママは思うの。
    寒いけど、今日はとっても楽しいことや面白いことが
    待ってるぞって。
    そう思うとね、少しだけ寒くなくなってお布団から
    起きれるのよ。」
よし子「へえー。そうなんだ。」

よし子「ねえママ?」
ママ 「なあに」
よし子「聞いてもいい?」
ママ 「いいわよ」
よし子「朝、お顔洗ったり、歯を磨いたり、面倒だなって
    思ったことない?」
ママ 「そうね、確かにあるわよ。
    でもね、ママはね、
    顔を洗って、歯を磨いて、鏡に向かって
    にっこり笑うの。
    今日もいいことありますようにって。
    そしたらね、鏡の中の自分が
   『OK、わかったわ』って言ってくれる様な気がするの。
よし子「へえー。そうなんだ。」

よし子「ねえママ?」
ママ 「なあに」
よし子「聞いてもいい?」
ママ 「いいわよ」
よし子「朝、寒いのにお洋服着替えるの嫌じゃない?」
ママ 「そうね、ちょっと嫌かな。
    でもね、毎日、どのお洋服を今日は
    着ようかしらって思ったら
    楽しくなっちゃうのよ。」
よし子「へえー、そうなんだ。」

よし子「ねえママ?」
ママ 「なあに」
よし子「聞いてもいい?」
ママ 「いいわよ」
よし子「学校に意地悪な子、いなかった?」
ママ 「いたわよ。
    でもね、意地悪な子ってみんな寂しがりやの
    子だってことがわかったの。
    だから、ママね意地悪な子に優しくしてあげたら
    ママには、意地悪しなくなったのよ。」
よし子「へえー、そうなの」

よし子「ねえママ?」
ママ 「なあに」
よし子「聞いてもいい?」
ママ 「いいわよ」
よし子「冬の夜空って、どうしてあんなにお星様がきれいなの?」
ママ 「それはね、冬は寒いでしょう。
    だからお星様が『寒くてもがんばれ、がんばれ』
    ってみんなに応援してるのよ」
よし子「夜の間、ずっと?」
ママ 「そうよ、ずっとよ」

よし子「ふわー
    ママ、眠くなっちゃった。」
ママ 「おやすみなさい。
    よし子が寝ている間、お星様たちが、
    ずっと『がんばれ、がんばれ』って
    応援しているから、きっと明日も楽しいことが
    待ってるわよ
    おやすみなさい」
よし子「おやすみなななさささあいーーーーー」